三さん界がいに安やすきこと無なし、猶なお火か宅たくの如ごとし。衆しょ苦くは充じゅう満まんして、甚はなはだ怖ふ畏いすべし。常つねに生しょう老ろう病びょう死しの憂う患げん有あって。是かくの如ごとき等らの火ひ、熾し然ねんとして息やまず。如にょ来らいは已すでに三さん界がい火か宅たくを離はなれて。寂じゃく然ねんとして閑かん居きょし、林りん野やに安あん処しょせり。今いま此この三さん界がい、皆みな是これ我わが有うなり。其その中うちの衆しゅ生じょう、悉ことごとく是これ吾わが子こなり。而しかも今いま此この処ところは、諸もろもろの患げん難なん多おおし。唯ただ我われ一いち人にんのみ、能よく救く護ごを為なす。